CorottyBlog

フレンチブルドッグとの生活や、日々思うこと、感じたことなどを更新します。

「あの人」に会ってしまったとき

学校や職場で出会う変わった人、自分に大きな影響を与えた人との出会いは良くも悪くもある。とくに、自分にいやな影響を与えた人というのはいい人よりも忘れられないもので時々フラッシュバックのように思い出されては悶絶する・・・・

特に、女性の職場で多く働いてきた自分にとっては衝撃的な印象を植え付けた人物が数人いる。どうせ一生忘れられないだろうからカテゴリフォルダを作成して、WEB上に記憶を移して、自分の脳みその記憶スペースを空けてしまおうと思う(名案!٩(ˊᗜˋ*)و)

バブルを生きた華やかな女性

 華やかさがある人はやはり同性でも目を引くし、美しいと感じると好意を抱きます。その「華やかさ」は個性でもあり、その人が持つ独特の雰囲気。でも、個性って実は「個性的」というくらいとっても癖があるという意味でもあるということを今になってわかりました。突出したものが目立つ、目を引くというのは無意識に作用してしまうものなのでしょう。

 彼女は当時40代主婦で、背が高くとても太っていた。快活に「ガハハ」「グヘヘ」と笑い、なんでも思ったことを人目をはばからず口にしてしまう。それが面白いととらえる人もいるだろう。私の彼女への第一印象は「派手好き」だった。

 バブル時代にホステスをしていた彼女は人当たりがよく面白い。メイクも上手だし、太っているとはいってもお洒落に気を使っている。気の利いたことも言うし正直お客さんなら気分よく過ごせて楽しいと思う。ただ、それは数か月に1~2回しか会わないのなら好印象で終わるのだが、毎日となると・・・シンドイ(笑)なにがシンドイかというと・・・

 とにかく自分のことをしゃべる。しゃべる、しゃべる、しゃべる!私は彼女のことが、正直・・・正直・・・・本当に嫌いなのです。嫌いなのですが、彼女のことをよく知っている事態になっている(笑)なんやねん。この話をまとめるとBlog3回分に分けて書けるボリュームです。いつか書きます、記憶から追い出したいので^^

 家庭事情、借金、過去の恋愛、生い立ち、子どものこと、夫のこと、性生活、実家の嫁姑問題、学費が払えない、近所にだれが住んでいるのか、買った家の値段・・・・・とにかく、なんか知らないけど聞いてもいないのにべらべらしゃべっているのでわずか一カ月もたたないうちに私の脳の記憶容量を大幅に占め始めたのです。

 当時20代の自分は、今思えば、おそらくマウントされていたのだと思うのですが。日常的に「あたしがアンタの年のころには自力で金稼いで留学したりしたわよ。もっと苦労しなさいよ」みたいなことを毎日言われていました。(これ一種のマウントだよね?)借金、結婚の愚痴を毎日聞かされている自分にとっては説得力などなく、同じようになりたいものでもないのでスルーするものの、しっかりと脳みそに印象付けられ続けていくのです。

お前、人間の記憶はA4のコピー用紙数枚分しかないんだぞ

当時、このことが原因でストレスが溜まっていた私は前の職場の上司たちと飲みに行ったりしていたのですが、私がノイローゼのようにこのオバサンの話をしていた。愚痴を聞かされ続けた上司から言われたのが「お前なぁ、人間の記憶はA4のコピー用紙数枚分しかないんだぞ。貴重なスペースをそんなババアに占領されてんじゃねぇよ」。

(꒪ꇴ꒪ (꒪ꇴ꒪ (꒪ꇴ꒪ ;)

そうですね!本当にそうですね!その通りですね!
ノイローゼとはいったもので、頭の中がオバサンに占領されていたのです。

 上記にサラ~っと要約して書いてますが内容はかなり濃厚で私には刺激が強すぎる。仕事の雑用はほとんどしない。遅刻は当たり前。いろいろな状況が絡んで困惑、困っていたのも事実です。自分の顧客さんにあることないことを吹き込まれ誤解をされたり、私にも顧客さんのあることないことを吹き込んだり。(これも元ホステスの技なのかな)注意をすればいじめられたと言い、上司もなにも対処しない。部長にも相談したが「あれはちょっと一筋縄ではいかないタイプかもしれない」とお手上げだった。

 ときどき写真を持ってきては見せてもらったりなどしていたのですが、どうも子どもたちが笑顔の写真がないのですよね。どのアルバムにも笑顔がない。とどめは、彼女の子どもと初めて会ったとき「こんにちは」とあいさつをしたら、返ってきた言葉が「お金ちょうだい」でした。いろいろショックで、思考停止しました。

 ブワッ肌を駆け上がるなにかを感じて、あぁ、ちょっと無理だ。。。子どもに罪はないけれど、もう自分の認識できる世界からかけ離れている。精神的にも支障をきたし始めたため、異動希望を出し、離れることにしました。

現実的な距離が開いても周囲に広がりすぎていた波紋

 異動先では穏やかに過ごしていた中、時折彼女の噂が飛び込んでくる。私物の商品確保のために数少ない在庫を確保したくて電話をしてくるのだ。話し方や態度が電話越しでもわかるくらい異常だというので社内ではかなり嫌われていた。嫌われているので、彼女に関する話題はほとんどネガティブなものばかりだ。正直、聞きたくないのに耳に入ってくる。知りたくないけど知りたいような女性週刊誌みたいになっていた。

 思い出せば吐き気がする。結局、いつまでも販売の仕事はしていられないなと感じていたので、私はその職場を辞めることにしました。

変な人だったんだよ

 今思えば週刊誌やコミックの読者投稿欄やキチママに書かれているようなことの体験だったのかもしれません。しかしですね、案外人間ってみんな優しいんですよ。こんなに困った迷惑な人でも、一緒のグループ(組織とか友人とか家族とか)だと嫌いでもなんだか憎めない。それが苦しい。

 思い出せば、浴びせられた言葉の数々が思い出されて自分をくるしめる。「意地が悪い」「いじめだ」「性格が悪い」といったような人格否定の言葉。その感じ方をしていることは本人にとっては事実だけれども、私にも私の中の事実がある。彼女にされてきたいやがらせの数々。業務に対する不誠実さ。

 まったく折り合いがつかない。お互いにフィールドが違うのだから。考えれば考えるほどもやもやする。

あれから10数年・・・・

 私も40歳手前になり、当時の彼女の年齢に近づいた。さんざんマウントを取られ、苦労しろ、あたしみたいになれ、性格が悪い、などさんざんなことを言われたけれど、どうだいこの現実は。同じ年に近づくにしたがって、確かに彼女のような壮絶な人生経験はしていない。だけれども、お金の大切さに気付いてカードローンはすべて返済。結婚もしたけれど「旦那の稼ぎがわるくて」といった愚痴は言う機会もない。仕事も変えて、人間関係もガラっと変わった。

 実際の距離は断絶、時間の距離は年月が過ぎれば過ぎるほど開いていく。ただ、年齢が近くなればなるほどわかることがある。「あの人、変わった人だったんだな」という事実。当時の彼女の年齢に近づくほど克服されていく。

 そして、偶然見かけてしまった(笑)Σ⊙▃⊙川

 主人と遠方に出かけたとき、桜並木がきれいで車の窓を開けて眺めていた。そしたらふと、目立つ色の車がすーっとコンビニに止まった。あぁ桜が綺麗だな~と思いつつ、目立つ色の車に目が向いたら・・・・・「げっ!!!!Σ⊙▃⊙川」

主人に恐る恐る「・・・・ねぇ・・〇〇さんがいる・・・・」と伝えた。

「え?例のオバサン?どれよ。おもしろそうじゃない」とノってきた。目立つ色の車を指しあの人だよと。とっさにゾクッとびびってしまって窓を閉めてしまった。

隣で、何で窓を閉めてるんだよ と笑う主人。

だって~~~(◜०﹏०◝)

気づかれたかな。気づかないだろうな。なんで私は気づいちゃったかな。

ソワソワソワソワ。

そこに主人の一言。「あれは相当変わった人だろう。見ただけでわかるだろうよ、あんなの」と。

(·◇·)なんでわかるの。とポカーン。そしてその共感にふっと軽くなった。

そうか、やっぱり変な人だったんだ!確信が持てずにいたけど変な人だったんだ!

偶然みかけたことで吹っ切れた

 もう50歳過ぎたでしょう。当時と変わらずの派手な容姿に、好きだと言っていたお気に入りの色の車。変わってないなー。変わってないんだろうな。

 そして主人の総括。

 人ってのはさ、誰でも少なからず他人に迷惑かけながら、それでも生きてるんだよ。そりゃものすごく他人に迷惑をかけて生きている人もいるだろうし様々だよ。だけどな、一生懸命生きてるんじゃないの?案外、他人に迷惑をかけているなんてことは、自分が一番わかっているもんよ。

と。その日からなんか恨みつらみはあるけど憎いみたいなのは薄れていってそのうち消えてしまうのだろうと思う。

 だからといって、こうやって思い出してしまうのだから、これはこれでBlogにして、インターネットの中で記録して私の脳の記憶スペースを増やすことにした。