CorottyBlog

フレンチブルドッグとの生活や、日々思うこと、感じたことなどを更新します。

指定管理者がいいのか直営がいいのか②

<前回>

指定管理がいいのか直営がいいのか① - CorottyBlog

 こんにちは、Corottyです。前回、指定管理者がいいのか直営がいいのか、ということで更新ました。

司書の仕事はぶっちゃけすごく楽しい

 図書館の仕事って、ぶっちゃけ・・・・すごく楽しいです。毎週雑誌や新刊の本が届き、版が変わったら入れ替えて、大切に装備を行い。整理整頓された棚から予約の資料を抜き出す。この整理整頓業務がすごく気持ちが良い。最近の興味関心が予約状況でわかったり、利用者の人とのささやかな関りが嬉しく楽しい。ときどきあるハードクレームに落ち込んだり、それを励ましあったり。

 ときどき感謝されることがあると、ぱぁ~っと明るい気持ちになることもあります。給料が安くても楽しいのはそういったやりがいとか、自分に起こる変化だったり、司書同士の刺激・影響の与えあいだったりするものです。

指定管理者にガッカリしてしまった出来事

 ズバリ。人材育成です。

 正直なところ、窓口業務はパソコン操作、接遇のマナーができれば誰にでもできる仕事です。貸出返却処理、新規登録作業、予約処理、配本。相手の要望をくみ取ったり、相手の話に耳を傾けることができれば良いのです。

 それ以外にも、本の整理・蔵書構成のチェック、館内掲示物のチェック、館内の安全確認、本の装備、予約資料の準備、企画展示、おはなし会・イベントなどの事業。正直なところ楽しさ目白押しです。

 普通の一般的な職業とちがい、売上のような金銭のやりとり、目標みたいなものがありませんから、お金を扱う緊張感はありませんがこちらはこちらで「個人情報」の取り扱いには大変気を遣うものです。これは図書館だけじゃなく、様々な企業でも現代では窓口業務を行う人であれば、会社としても関わる人でも慎重に取り扱う部分ではないでしょうか。一般通念、アルバイトや社会人経験があり真面目に仕事をしてきた人であれば当たり前にできることだと思います。

 また、窓口業務という特性上、業務中の私語を慎むことや勤務態度なども、飲食店だろうが金融窓口だろうが、コンビニだろうが、会社だろうが一般的な通念があればまったく問題ないでしょう。

パートタイマー、アルバイト感覚のレベルが最低だった

 これは、本当に場所によると思うのですが私の配属されたところが本当に運が悪かったのだと思います。仕事に対する意識が低いなと思っていたのですが様子をみればみるほど低い。郷に合えば郷に従え。そこになじむためには合わせることも必要だと思いました。ですが、それがどうしても出来かねる環境。

 例えば、業務中にお菓子をボリボリ食べている。業務時間中にお昼に飲むコーヒーやお茶の準備を始める。忙しい時間帯に応援に行かない。トラブルがあった時に自分の目で確認しない、苦情の内容を汲み取らず初期対応を間違えていることがよくある、などなど。残業もやたら多く、勤務時間の終わりになって新しい仕事を始める。人員がいても教えないから引き継げない、業務を覚えられない、不満が増えるの悪循環。

 そして、根本の窓口業務も、なぜか人がカウンターからすぐ離れてしまうので無人になる。ちょっと意味がわからなかった。

 私はこう思ったのです。ここは組織崩壊しかけている。そして人材がかなり未熟なのかもしれないと。勤続年数ばかり長いけれどできる仕事が少ない、そんな状況だった。そしてその状況を責任者がおかしいとおもっていないことだった。

 本の修理、装備の作業を教えられていない、棚の整理の仕方がわからない、といったなんだか本当の素人集団だったのです。極めつけは障がいのある方への対応の仕方がひどいもので、配属当初、気を付けて対応してくださいと言われた方だったのですが、これは相手に落ち度があるのではなくこちらの初期対応の問題だったこと。私が上司に「なぜ要望の伺うことができないのか」と問い直したときにやっと気が付いたようだった。その方はしばらく図書館の利用をやめてしまったが、ある日電話をくださったときに「こんにちは」とお声がけしとkときに向こうも心を開いてくれた感触があった。

 とにかく勤務態度の悪さに驚いてしまい、その後孤軍奮闘する羽目となった。また、「女性の職場」になりやすいこともあり、秩序がないと悪口・愚痴がとまらず、風紀がかなり悪くなる。なんだかもうなしくずしに内部調整がただひたすら大変であった。

インターネットの口コミ評価で大体わかる

 ネットの書き込みを見れば運営がうまくいっているのかがうかがえる。大抵のクレームというのは「わかりずらさ」「不便さ」「施設の故障」「態度の悪さ」のどれかだ。良い評価がなくとも、普通に利用する側の人間の行動・目的がスムーズにこなせれば満足できる。普通であることが一番なのだ。それであっても突出してなにか口コミに書かれるのはそこにかかれいているよりも現場では大きな問題だと思ったほうがいい。

・職員の私語がうるさい。こちらまで聞こえてくる。

・職員の態度悪が悪かった

・借りたい本がスムーズに借りられなかった

この内容が複数書かれているところは秩序やルールがなく、なかはおそらくめちゃくちゃだろう。

民間の強みだと思っていた

 民間企業が指定管理者になることで、接遇がよくなったり対応がよくなり、サービスの幅も広がるのだろうと思っていた。だが、逆に指定管理者となっても正社員ではなく、結局は派遣社員で構成されている。派遣社員とはいっても、アルバイト感覚の抜けない人間もいるわけで。

 社内研修・社内教育ができていれば一定レベルを保てるだろうがその育成ができていないと素人が会社を経営しているような状況に陥ってしまうのだ。館の長となる人間は器としては経営者、一般企業の役職を経験したようなスキルがなければまとめていくのは難しいだろう。それは、自治体との関わり方や関係づくりなども含めてのスキルとなってくる。だれでもできるか?といったら・・・どう思われるだろうか。

 これはなかなか無理のある仕事だ、と考え直すにいたったのです。私がメンタル崩壊して病院に行ったとき、先生のカウンセリングを受けながら言われたのが「パートやアルバイトなのにそんなに責任が重いの?」だ。この一言で、役職があったとしても所詮は派遣という名のパートタイマー、バイトリーダーなのだと目が覚めたのだ。

「公共施設」であるなら正規職員がいるべきだと思う

 地域の問題解決をする図書館づくり、などのスローガンがあるが地域の問題解決は?地域の困りごと、生活の困りごとの解決の糸口としてやはり住民にとっては役所が窓口なのではなかろうか。本を読めば解決できること、というのは案外多くない。今日の献立とか日常生活に役立つ実用書、家にパソコンがないから図書館のパソコンで調べてみようかな、とか。ほぼ娯楽の要素が強いのではないだろうか。

 問題の解決に導くのなら、そこへつなげられる橋渡しができることをしたほうがよほどいい。定期ごとに所属移動があるような公務員歴の長い正規職員の方がいたらアドバイスできる内容も全然ちがうのではないか、公務員試験を受けるにあたって学んできたこと、自治体で行われている公務員の研修、クレーム対応、情報共有など守備範囲が広いのではないかなと思うのだ。

 そして、公務員ではない指定管理者で採用されるのは、素人も多く司書資格がなくても働けてしまう。だけれども職場は公共図書館。公務員ではないけれど働けてしまうのだ。この仕事における教育を受けていない人間が増えてしまい、あまつさえ準公務員のようなつもりで働いてしまうことがキケンな感じがしてならない。